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日本の宿泊事情を「インバウンド」と「民泊」が変える

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訪日観光客は2020年に4,000万人へ

マンション投資の今後を大きく左右する社会現象として、ここではインバウンドと民泊を取り上げたいと思います。インバウンドとは外国から日本を訪れる旅行、または訪れる旅行者を指す言葉。かつて日本は年間の訪日観光客が数百万人程度の「観光後進国」でした。しかし2008年に観光庁が設置され、2011年には観光立国推進基本法が施行されるなど、官民を挙げての誘致策が奏功して、訪日観光客はここ数年、急激な伸びを見せています。当初2020年を目標としていた「訪日客2,000万人」は2015年にほぼ達成され、現在は2020年の目標として年間4,000万人という数字が掲げられています。

注目されるのは、インバウンドの50%超が訪問先に東京を選んでいるということです(*1)。主力である中国・韓国・台湾からの旅行者にとって、東京は江戸以来の伝統と世界最先端のトレンドが融合した魅力溢れる街。観光庁の調査によると、訪日観光客1人当たりの旅行支出額は約17万6000円、旅行消費額の総計は3兆4,771億円と推計されており、単純に計算してもこのうち1兆8,000億円程度が東京に投下されているわけです。

インバウンドは近隣諸国の社会経済状況や主要通貨間の為替の動向に左右されるため、今後の訪日客の増加ペースは未知数ですが、宿泊施設の拡充を始めとする受け入れ体制の整備が続くなか、長期的な趨勢として拡大基調が続くことはまず間違いありません。インバウンドの増大によって東京の活性化が進み、不動産の価値も着実に向上していくものと予想されます。

*1 日本政府観光局「訪日外客数」および東京都「訪都外国人旅行者数」によると、2015年の訪日外国人旅行者数は19,737人、東京を訪問した外国人旅行者数は11,894人

訪日・訪都外国人旅行者数及び訪都国内旅行者数の推移

訪日・訪都外国人旅行者数及び訪都国内旅行者数の推移

新築マンションは「民泊対応型」と「民泊完全拒否型」に分化

民泊は、個人宅の一部やマンションの空室、空き別荘などに宿泊すること。従来の旅館業法で定めるホテル、旅館、簡易宿所、下宿という4つの営業形態にあてはまらない新しいタイプのビジネスモデルです。民泊を特定の条件下で許可する「民泊条例」(*2)が全国的な拡がりを見せているほか、厚生労働省も簡易宿所の規制を緩和する「民泊新法」の制定に向けて準備を進めています。

民泊が広く浸透するようになった背景には、インバウンドを中心とする滞在型・経験型観光の拡大が挙げられます。宿泊費用を抑えながら長期間滞在したいという旅行者のニーズに応えるため、日本でも「GRIDS秋葉原」のようなゲストハウス型ホテルが誕生しています。また世界最大級の宿泊先予約サイト「Airbnb」のように、部屋の貸し主(ホスト)と借り主(ゲスト)のマッチングを行う民泊仲介サイトもその数を増やしてきました。

新築マンションについては、今後「民泊対応型」と、マンション規約で民泊を禁止する「民泊完全拒否型」に分かれていくと考えられます。民泊対応型マンションでは、避難経路の外国語表記や、民泊事業者向けの清掃サービス、管理会社への受付業務の委託など、市場の活性化を見据えたさまざまな取り組みが実施されるでしょう。インバウンド最大の訪問地である東京を中心に、民泊対応型マンションへの投資も少しずつ拡大していくと思われます。

*2 国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に関する条例

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